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1/14(土)

 お世話になっております。2年スナイプクルーの高槻です。1月14日の練習について書かせていただきます。

 まず、練習に来てくださったOBの琢真さん、ありがとうございました。この日は朝から雨で風がなく、艇庫で待機する時間が長い日でした。写真は待機の間、筋トレ・ストレッチをしている様子です。昼前には雨も止み、風がわずかに入ってきていたので出艇しました。スナイプはハンドリングを強化する練習メニューでした。昼頃にまた風がなくなったので、スナイプはここで着艇し、風はもう入ってこないとみて解装をしました。少しして風がしっかり吹いてきたので、もったいない判断だったとは思いますが、クラス内の顔は疲れ気味だったので、体を休める時間も必要だったのかもしれません。

 さて、練習時間も少なかったですし、海での話はこのあたりにして、少し僕の話をさせていただきます。艇のペアの中で、クルーの役割はスキッパーの感覚器官たることだと、僕は考えます。その目で見て、耳で聞いて、肌で感じて、艇の外の情報を得る。しかし、どれほど広い視野でも、良い耳でも、肌の感覚を研ぎ澄ましても、得た情報を脳、脊髄へ伝達できなければ意味がない。つまり、得た情報をスキッパーに伝える、ペア間で共有することができなければ意味がないのです。実は僕、これがすこぶる苦手です。普段の会話でもそうなのですが、何か頭で考えたことを言葉にして発し、人に伝えるプロセスのハードルが高い。簡単に言えば、会話が下手なのです。発表など、事前に準備できるものは問題ないのですが、その場でとなると全くダメ。クルーとしてはかなり致命的なハンディキャップです。最近でこそ少しは慣れてきて、また同期のペアで乗ることも増えたこともあって多少改善されてきているのですが、半年前はひどかった。レースの最中にしゃべれないことが自分を焦らせ、視野が狭まり、簡単なミスも増えて負のスパイラル。どうにかしてこれを解決しなければと悩んでいたころ、僕は目標となる人を見つけました。主にYouTubeでFPSゲームを中心に配信活動をされているその方、通称「おしゃべりマグロ」。複数人でパーティを組んでプレイするFPSゲームでは、敵の位置など自分の得た情報を仲間に報告し、仲間とのコミュニケーションをとることが重要です。そんなFPSゲーマーの中でも、「うるさい」といわれるほどで、彼は一度しゃべりだしたら止まらない。とめどなく独特なセンスの言葉があふれ出るマシンガントークが特徴のストリーマーです。その様子は、僕にはうらやましく、かっこよく映りました。しゃべる、すなわちアウトプットすることは、ただ情報を伝えるだけでなく、それによって頭の中が整理され、冷静な判断をするための、頭を使う競技であるFPSゲームとヨットレースに共通する重要なスキルです。しゃべれない、アウトプットできないという悩みを解決するために、僕は第一歩として、独り言を口に出すように努めています。陸での日常から、海、ヨットに乗っているときも、頭で考えたことをなるべくその瞬間に、ダイレクトに口に出す。そうすることで少しずつ慣れていこうと。今はまだ、なかなかしゃべる余裕がない僕ですが、ゆくゆくは、おしゃべりマグロといわれるくらい絶えずしゃべり続け、もりっと結果を出せるクルーになりたいと思います。・・・と、まあ「知らねえよ」といわれるような、僕の最近考えていることでした。

 代替わり直後に比べて元気がないと、琢真さんより指摘を受けました。自分でも、確かに部内の空気が疲れていると感じていました。モチベーションを保てるようなレースがしばらくなく、寒さもあってつらい時期。そんな今だからこそ、総合10位という目標に対して必要なことは何か考えなおし、チームの、個人の課題の克服に努める。今はそれにじっくりと打ち込める、良い時期なのかもしれません。

 最後になりますが、皆様におかれましても、お身体に(心の方も)気を付けて、健康にお過ごしください。ありがとうございました。

 


広島大学体育会ヨット部

観音マリーナ

広島県広島市西区観音新町4丁目2374-86